配転・出向とは
配転とは、従業員の配置の変更であり、職務内容または勤務場所が変更されるものをいいます。
出向とは、労働者が雇用先の企業(出向元)における従業員たる地位を保持したままで他の企業(出向先)において出向先の労務に従事させることをいいます。
配転・出向命令をされたら
会社から配転・出向と言われたから、まずは配転・出向は命令なのか、打診(任意のお願い)なのか確認しましょう。また、配転・出向命令の内容(どこからどこに配転・出向になるのか、業務内容は変わるのか、配転・出向先での業務開始はいつなのか)を確認することも大切です。
配転命令の有効性
まず、配転命令が有効であるためには、配転命令権の根拠(雇用契約書等による同意、就業規則、労働協約)があることが必要です。
そして、労働契約や使用者との個別の合意により職種や勤務地が限定されている場合には、職種や勤務地の変更は労働条件の変更にあたるため、使用者は原則として労働者の同意がない限り、他の職種や勤務地への配転を命じることはできません。
近年の裁判例では、労働者と使用者との間に職種や業務内容を特定するものに限定する合意があるときは、合意に反する配置転換を命ずることはできないとしたものもあります(社会福祉法人滋賀県社会福祉協議会事件・最判令和6年4月26日労判1308号5頁、差戻審・大阪高判令和7年1月23日労判1326号5頁)。
使用者は配転命令権を濫用することはできません。権利濫用にあたる場合には配転命令は無効になります。
権利濫用の判断基準は、①人員配置の変更を行う業務上の必要性の海②配転命令が不当な動機・目的によるものか③当該配転が労働者に通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものか否かという観点で判断されています(東亜ペイント事件・最判昭和61年7月14日労判477号6頁)。
近年は、従業員のワークライフバランスや育児と介護と仕事の両立、キャリア形成が社会的に重要視されており、これらの観点で配転命令の有効性が争われている事案も目立つようになっています。
出向命令の有効性
出向命令が有効であるためには、以下の要件を満たす必要があります(労働契約法14条)。
①労働契約上、出向命令権の根拠があること
②法令違反などがないこと
③権利濫用ではないこと
上記の③権利濫用について、権利濫用にあたるか否かは、労働契約法14条により、出向の業務上の必要性の有無・程度、対象労働者の選定の合理性等の事情により判断されることになります。
配転・出向命令がなされた場合でも、元の職場・業務内容で働ける場合があります。まずはユニオンちよだにご相談ください。
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